スギ舌下免疫療法

アレルゲン免疫療法とは

減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、からだをアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。

アレルゲン療法の特徴

  • アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法です。症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、お薬の使用量を減らすことも期待できます。
  • アレルゲンを投与することから、アレルギー反応が起こる可能性があり、まれに重篤な症状が発言する可能性があります。
  • 治療は長期間(3~5年)かかります。
  • すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。

舌下免疫療法とは

アレルゲンを含む治療薬を舌の下に滴下し、2分間保持することで、アレルギー症状を治療するアレルゲン免疫療法のひとつです。注射で治療する皮下免疫療法と違い、注射の痛みがなく、自宅で服用できます。

シダトレン®について

シダトレン®は、スギ花粉症に対する舌下投与のアレルゲン免疫療法です。

  • 検査でスギ花粉症と診断された成人および12歳以上の小児の患者さんが治療を受けることができます。
  • アレルギー治療薬とは違い、服用してすぐに効果がでるお薬ではありません。
  • 花粉症の症状を問わず、スギ花粉が飛散していない時期も含め毎日服用します。

シダトレン®の副作用

以下のときは副作用と思われる症状の発現に特に注意してください。

  • 服用後少なくとも30分
  • 服用開始初期(およそ1か月)
  • スギ花粉が飛散している時期

治療のスケジュール

スギ花粉症であることが確認できたら、シダトレン®を2週間かけて徐々に増量し、その後は一定量を長期間服用します。初日は医療機関で服用し、2日目からは自宅で服用します。

1.増量期(1~2週目)

    1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
1週目
増量期
シダトレン
200JAU/ml
0.2ml 0.2ml 0.4ml 0.4ml 0.6ml 0.8ml 1ml
    1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
2週目
増量期
シダトレン
2,000JAU/ml
0.2ml 0.2ml 0.4ml 0.4ml 0.6ml 0.8ml 1ml

2.維持期(3週目以降)

増量期終了後、維持期として、シダトレン® スギ花粉舌下液2,000JAU/mLパックの全量(1mL)を1日1回、シダトレンを舌の下に滴下し、2分間保持したあと、飲み込みます。その後、5分間は、うがい・飲食を控えてください。